
behind the "routine"
小林 泰寛さん

寺社仏閣へのあくなき興味
幼少期から、とにかく仏像に関することに興味があったそう。本屋に行けば必ず仏像の本を買い、難しい内容でも飽きることなく夢中で読んでいた小林さん。
もともと抱いていた仏教への関心、漢字好き、完璧主義で何事もコンプリートしたい気持ちの強さ、静かで落ち着く場所が好きなことなどが合わさり、今でもその熱量は変わりません。
自画像も、仏像のポーズ。休日はお父様と神社仏閣巡りに外出し、60日に一度の庚申の日には出勤前に庚申参りもしています。

「一番」へのこだわり
負けず嫌いで「一番」が好きな小林さんは、ある時期は世界中の一番なものを探して絵のモチーフにしていたことも。好きな色も「赤」、理由は戦隊ヒーロー作品ではいつもレッドがリーダーで一番強いからだそうです。
JOY倶楽部アトリエブラヴォのアート部門のメンバーとして、普段は福岡空港駅からアトリエまでウォーキングを兼ねて歩き、毎日必ず誰よりも早く出勤します。

アトリエのベランダで休憩
アトリエの部屋からは、絵を描くお仕事の合間に時折ベランダに出て、休憩をしている小林さんが見えます。
普段は週に1〜2作品ほど制作されますが、手先が器用で効率重視な性格の小林さんは絵を仕上げるのも早く、ここで休むことで納期を調整をしています。
スタッフの方によると、一日の時間のうち3割くらいはベランダにいるのでは、とのこと。一気に集中して仕上げ、ベランダの定位置で外を眺める。心と身体を癒す時間も、大事なルーティンです。
ご家族と支援員さんから見る、
小林さんってどんな人?
まさに「巨匠」。
泰寛さんと過ごす毎日は気づきの連続で、自分がいかに無知で浅はかかを気づかされることが多々あります。泰寛さんの眼差しや思想には、未来と光が詰まっていると思います。
正直者、愛されキャラ、どんな困難も乗り越える、幸せの伝道師…しっかりと型がありながら、硬さも柔らかさもあわせ持った方。彼と過ごす毎日は豊かです。
(支援員)
以前に京都で千二百羅漢像を見た日、泰寛さんは表情の違う石仏を一体ずつ描きながら「千里の道も一歩から」とひとりごとのように言ってました。千里の先に何があるかなんて関係ないかのように、毎日毎日石仏ばかりを描いていました。
「泰寛さんはなぜ仏像が好きなんですか」とよく聞かれますが、私も分かりません。お参りというより、仏様に会うのが楽しみなのかなと想像しています。
(お母様)