HEALTHY FOOD LIFE〜食生活を改善する10のメソッド〜 HEALTHY FOOD LIFE〜食生活を改善する10のメソッド〜

コロナ禍を機に食生活が乱れたり、体重が増えて
しまったり、
あるいは免疫などの効果を気にする
ようになった人は多いのではないでしょうか?
日々、健康的に暮らすためには、そのベースとなる
食生活を改善することは必要不可欠です。
そこで今回は、食生活を改善するための
10のメソッドをご紹介。
普段の生活習慣を見直して、
新しい食生活を始めてみませんか?

1つでも当てはまる人はぜひ
メソッドをチェックしてみてください。

01まずは1週間、
食べたものを記録する。

「食生活を改善しなきゃ…」と頭ではわかっていても、なかなかはじめの一歩を踏み出せないもの。仕事や家事に追われ、「今日も適当に済まそう」が習慣化したり、ついつい好きなものだけを食べている人も多いのではないでしょうか?

そんな日々を改善するはじめの一歩として、自分が日々、何を食べているかを記録してみましょう。まずは1週間、何時に何を食べたか、スマホのメモ機能などを使って記録してみてください。

Memo Memo

図のように食べたものを記録してみると、
「食べる時間がバラバラだな」「麺類が多いな」「野菜をあまり食べていない」など、食の傾向が見えてきます。

傾向が見えてくることで、対策=改善ポイントを導き出すことができます。
02以降のメソッドを参考に、ご自身の改善ポイントを考えてみましょう。

02食生活改善の目的を決める。

ただ単に食生活を改善しようと思っても、なかなか行動に移せません。やはり、自分なりのゴール、食生活改善の目的を決めることが大切です。その際、日々の食事の記録に加え、ご自身の健康状態を振り返ってみると改善の目的が見えてきます。

例えば、「最近、お腹まわりが気になるな」「疲れが溜まりやすいな」という感覚値から目的を決めてみると良いでしょう。あるいは過去の健康診断の結果を踏まえて「血圧が高いから改善しよう」と具体策を考えてみてください。食生活を改善することで健康診断に変化が表れると、効果が“見える化”されて目的達成へのモチベーションにつながります。

下記で紹介している食材は、高血圧症や糖尿病、肥満など、生活習慣病を予防するために効果的です。ご自身の健康状態を踏まえながら、食生活に積極的に取り入れる食材を頭に入れてみましょう。

生活習慣病につながる主なリスクと予防に効果的な食材 生活習慣病につながる主なリスクと予防に効果的な食材

03食事のリズムを整える。

日々の食生活を記録してみると、朝食を抜きがちなことに気づく人も多いのではないでしょうか?なにかと慌ただしい朝は、つい朝食を食べずに済ませてしまうもの。また、「朝起きてもお腹が減っていない」という人もいるかと思いますが、それは遅い時間に夕食を摂るなど、食生活のリズムが乱れていることが原因だと考えられます。

ある程度決まった時間帯に、朝・昼・晩の3食を摂ることは、食生活を改善するための大前提だといえます。特に朝食は重要です。朝食を摂ることで睡眠中に低下していた体温が上昇し、からだが目覚めて1日の活動の準備を整えます。朝食は1日のエネルギーとなり、同時に排便のリズムが作られることで便秘の予防にもつながるのです。

食生活のリズムと同時に、よく噛んで、ゆっくり食べるリズムも意識しましょう。咀嚼することで満腹中枢が刺激され、肥満の予防につながる効果が期待できます。

04主食・主菜・副菜の
バランスを考える。

食生活について、「主食・主菜・副菜のバランスを考えましょう」という言葉をよく耳にします。必要な栄養素をバランス良く摂取するためです。

一方、「バランス良くと言われても何を食べればいいの?」という人も多いはず。そこで、食品を3つの色に分けて考え、それらのバランスを意識して食べるものを選んでみてください。

【主食=きいろ】
働く力になる食品。主に米、パン、芋、砂糖など。

【主菜=あか】
血や肉をつくる食品。主に肉、魚、卵、大豆、牛乳など。

【副菜=みどり】
からだの調子を整える食品。主に野菜、果物、きのこ類、海藻類など。

下図の、1日の栄養バランスの目安となる食事例も参考にしてみてください。

栄養バランスのとれた食事例 栄養バランスのとれた食事例

051日の野菜の
摂取量を意識する。

バランスの良い食事を心がけたうえで、野菜を摂取する量を意識してみましょう。豊富な栄養素を含む野菜は、ごはんなどに含まれる炭水化物をエネルギーに変える手助けをし、生活習慣病の予防にも効果があるとされています。

厚生労働省は、健康な生活を維持するための目標値として「野菜類を1日350g以上食べましょう」と提唱しています。野菜+きのこや豆、いも、海藻なども含め、1日5〜6皿が目安となります。

1日5皿といわれるとハードルが高く感じますが、調理法で味に変化をつけたり、旬の野菜を選んだり、肉や魚と組み合わせたりするなど、食を楽しむ気持ちをもって取り組んでみてください。

野菜の摂取量の目安 野菜の摂取量の目安

06野菜で腸活を始める。

新型コロナウイルス感染症のまん延を機に、腸活や免疫力という言葉に注目が集まりました。腸内環境を整えることは、免疫力を高めるとともに、便秘やストレス、生活習慣病などの予防・改善など、さまざま効果が期待されています。

腸活と聞くと、ヨーグルトや乳酸菌飲料、納豆などをイメージする方が多いと思います。
それらは、善玉菌を持ったプロバイオティクスと呼ばれる食品です。一方、善玉菌を増やす作用のあるプレバイオティクスは、オリゴ糖や食物繊維を含んだ野菜類、果物類、豆類などを指します。

つまり、メソッド05の1日350g以上の野菜を食べることは、自然と腸活につながっているのです。オリゴ糖や食物繊維を含んだ下記を積極的に摂取して、野菜で腸活を始めてみましょう。

プレバイオティクスに作用する効果が期待される主な野菜 プレバイオティクスに作用する効果が期待される主な野菜

07主食を食物繊維を
含んだものに置き換える。

腸活にも効果的な食物繊維。便秘予防をはじめ、血糖値上昇の抑制、血液中のコレステロール濃度の低下など、生活習慣病の予防・改善のうえでとても重要な役割を果たす食品成分です。

メソッド06では食物繊維を含んだ野菜を紹介しましたが、食物繊維はごはん(玄米・麦・胚芽米)やそば、ライ麦パンといった炭水化物にも含まれています。

1日の食事のうち、1食の主食をそれらに置き換え、効果的に食物繊維を摂取すると良いでしょう。

食物繊維を豊富に含んだ主な食材 食物繊維を豊富に含んだ主な食材

08ビタミンをチャージする。

食物繊維とあわせて注目したいのがビタミン類。炭水化物(糖質)やたんぱく質、脂質からエネルギーを作り出す働きを助け、からだの機能を正常に保つためには欠かせない有機化合物です。

その効果は幅広く、生活習慣病をはじめとする病気の予防にも効果的です。最近はサプリメントからビタミンを摂取する機会も増えていますが、できるだけ肉や野菜といった食品から摂取すると良いでしょう。

主なビタミンに期待される効果と食品 主なビタミンに期待される効果と食品

09調味料に気をつかう。

食事をする際、ついつい醤油やソースといった調味料をかけ過ぎていませんか?塩分の摂り過ぎは高血圧や慢性腎臓病などにつながる恐れがあるため、調味料に気を配ることで食生活の改善につながります。

食塩摂取の目標量は、成人男性が1日7.5g未満、成人女性が6.5g未満とされています。減塩の調味料を選ぶという選択肢もありますが、食欲の減退や食べる楽しみが失われてしまっては長続きしません。

そんなときは、ちょっとした工夫が大切です。例えば、かつお節や昆布、煮干しなどを使えば、料理に深い味わいがもたらされます。塩分を含まないお酢や香辛料を使った料理を作ってみる、天然だしを組み合わせてみるなど、調味料を起点に料理を楽しむと良いでしょう。

10調理方法と
保存方法を工夫する。

食生活改善のためのメソッドを紹介してきましたが、大切なのはムリをしないこと。食べる量を極端に減らしたり、薄味のものばかりを食べたりと、食べる楽しみを失うと改善のモチベーションが下がってしまいます。食生活改善で大事なことは、“食べるを楽しむ”気持ち。肉や魚、野菜にはさまざまな調理法があり、それによって味わいや食感、香りが大きく変化します。さらに、香辛料や天然だしで味つけに工夫をするなど、料理の楽しみ方は無限大です。

仕事や家事で忙しく、毎日料理ができないという方には、作りおきがおすすめです。好きな料理を作って保存して、「明日はあれを食べよう」と計画すれば、食べることの楽しみが膨らみます。

レシピサイト等を活用して、さまざまな調理法を実践したり、日持ちするレシピを探してみたり、“食べるを楽しむ”気持ちをもって食生活を改善しましょう。